イワケーン日記

何かを巻き起こす良いハリケーンでいたい。建築・インテリアデザインの仕事がメインです。このブログに書いているのは正しい意見ではなく、「僕が感じたこと」の記録です。@iwakeen1017

【悪用厳禁】名著「影響力の武器」を手に入れて詐欺にあわない方法を身につけろ!!

こんにちは。イワケーンです。

こんにちは。タツ  マキオです。

この記事では名著「影響力の武器~なぜ、人は動かされるのか~」について記します。

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先に言うと、持っていない方は是非買ってほしい。それはなぜか。この書籍の内容で紹介される6つの方法が詐欺テクニックの根源的なものだからです。つまり、この6つを「何となく」知っているだけで、あなたは詐欺師に騙されなくなる!

 

だいぶ大げさに言ってますが、単に好きな本なので(笑) 

それではこの本の紹介と、個人的な考えを合わせていきます!

 

目次はこちら!!

 

①「潜入捜査!?」著者の驚異的な行動力

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まずは著者の「ロバート・B・チャルディーニ」の驚異的な行動力について紹介させてください。通常、この手の心理学の本は、心理実験を行い、その結果に基づいた研究論文を引用して書かれることが多いです。

 

しかし、ロバート氏は上記のような実験ではなく、より実践的な事例から「人を動かす技術」とは何かを見出そうとしました。

 

そこで、ロバート氏が考えた調査方法は

「人を動かしている集団へ直接潜入すること」でした。

 

セールスマン、募金集団、信仰宗教団体など、ありとあらゆる場所へ潜り込み、どのようにして他者を心理的に操る技術を活用しているのか、それをこの本へ書き記しているのです。

 

そう考えると、本書は一種の冒険記であるようにも感じます。より実践的な事例をもとにロバート氏が見出したのは、人を操るためのツール「心理トリガー」でした。

 

②あなたを動かすのは「心理トリガー」

「詐欺師なんかに騙されないし、あうわけない」誰もがそう考えています。それは何故か。人間は誰しも自分の事を「合理的な人物である」と思い込んでいるからです。

 

この前提を持っているのであれば考えを改めなければいけません。何故なら人間の脳はそこまで合理的にできていないからです。

 

人間の「合理的である」と考えているからこそ騙される技術が、ロバート氏が提唱する技術、「心理トリガー」です。

 

このトリガーを引かれると、欲しいわけでも無いのに財布の紐が緩くなったり、知らぬ間にどツボに嵌ってしまったりと人生が破滅に向かう可能性があります。

 

大げさに聞こえるかもしれませんが、実は値段の大小に関わらず、日頃からこのトリガーはよく利用されています。この心理トリガーは大きく分けて6つに分類されます。

 

 

③6つの心理トリガーは、仕掛けられたら「逃げられない」

心理トリガーは

 1.返報性 2.コミットメントと一貫性 3.権威 4.稀少性 5.社会的証明 6.好意

 

上記6つに分類されます。文字から何となく察していただけるものもあると思うので、今回は「返報性」「コミットメントと一貫性」「権威」について解説したいと思います。何故ならこの3つがより騙された際の被害が大きいと予想されるからです。

 

1.返報性とは

「何かしてもらったらお返しをしなくてはいけない」という考えや習慣です。

どういうことか?例えばカルト宗教団体の募金活動は、通行人にいきなり花を押し付けたりします。一度受け取ってしまうと、通行人はお金を渡す以外にその場を離れることができなくなってしまいます。

 

これはちょっと怖い例ですが、もっと日常的なものでいうと、「食品コーナーの無料試食」です。

 

食品の前で実演販売などをして、その一部を無料なのでどうぞという形で差し出してきます。それを「無料だから」と手に取ってしまうと「何だか、こんなに笑顔で頑張っているし悪いな」などと感じてしまい、結果その食品を購入してしまう。こういった体験でしたらあるのではないでしょうか?

 

最近だと、無料メルマガやラインアットなどの無料での情報を配信することも、このトリガーを利用したやり口です。

 

「無料でここまで情報教えてくれているし、一部有料情報を購入しても損はないだろう」と買ってしまうという思考になってしまいます。もちろん吟味して有益な情報であれば良いのですが、この手法でお金を引き摺り出す方々は、徐々に情報コンテンツを高くしていき、いつの間にか高額を支払わされるというやり口を目論んでいます。

 

しかも、このトリガーは「嫌いな人からもらっても同様の気持ちになる」というのが特徴です。仕掛けられたら基本的に逃げられません。

 

「ただより怖いものはない」という事を念頭に、受け取らないようにしましょう。

 

2.コミットメントと一貫性とは

「一度決めた事は取り消させない」という心理をうまく利用したテクニックです。

 

コミットメント=決めた約束

一貫性=約束を守ろうと筋を通す

簡単に言えばこんな感じです。

 

僕らが社会で生きていくには、約束を守ったり、言動に筋が通っているのは非常に重要です。会うたびに言うことが違うようでは、誰も信用なんてしてくれません(笑)

一般的な社会性を持った方であれば上記のような考えのはずです。

 

つまり、一度言ったことについては責任を持とうと頑張りすぎてしまう性質があるのです。この心理を利用されると、先に些細な約束をしてしまうと後の大きな約束も筋を通すために断れなくなるのです。

 

ワンルーム不動産投資などはその最たる例かもしれません。営業の方も上手なんで物件の内容や表面利回りだけ聞いていると「すごい得だな」と感じてしまい、「うん、今教えてくれた内容なら大丈夫だし購入しようかな」なんて言ってしまったら即アウト。

 

初めて契約の話になったら営業から「〇〇の税金でこれがかかります、あの費用も追加になります」など後付けで出してきます。ここで心理トリガーを心得ていれば回避できるんですけど「一度言ってしまっているし、周囲の人にも購入する事を言ったしなぁ」と筋を通そうとしてしまい、全く非合理な条件でも鵜呑みにしてしまうんです。

 

この心理テクニックは特に形の無いものによく使われます。それが「ウエディング業界」です。

 

「人生に一度だけですから」「半分はお祝儀で返ってきますから」「他に挙げられた方もやっていますよ」「本日ご予約いただけたら〇〇%お値引きできます」とあの手のこの手で営業をかけてきます。

 

 結婚式の予算に関してよく無いと思っているポイントは

・奥様がターゲットになっていて大体の相場を夫婦で分かっていないという点。

・一回の見学に長く時間を取り何件も見積もりに行かせない手法。

 

相場が分かっていない夫婦にとりあえずアンケートで取った想定予算に合わせた見積もりを持ってきます。ですが、この見積書、複数件とればわかりますが必要項目を削いで書いています(笑)みんなゼ○シィしか見てないですからね気づきません(笑)

 

あれ?予想金額に収まりそうだからここで挙げよう!と言えばプランナーはしめしめと笑顔です。その後各項目で入れていなかったものを、オプションという形でつけていき、グレードを挙げたほうが良いとオススメしていき、あれ?はじめの金額より100万円以上違う。。。結果多くのお金を支払ってしまいます。

 

別にこれを詐欺とか言いたい訳では無いです。ただ詐欺師が使っている根源的なテクニックを合法的にも使っているケースも多々あるという事です。

 

 

3.権威とは

「一つ成果(タイトル)のある人に対して、他のことも優れているように感じる」という心理トリガーです。似た言い方であると「ハロー効果」もこの一つです。

 

イケメンという表層的に優れた部分があれば、他のこともそれに引きづられて優れているように感じる認知バイアス(偏り)のこと。こういうことならよくありますよね(笑)

 

また、権威は数字を利用して使われることが多く、これを活用して、何もしていないのにすごい人に見える様に錯視を上手に作っている方々がいます。

 

現代でいうと「インフルエンサーっぽい人」です。ツイッターのフォロワー数も権威に分類されます。なんかよくわからないけど、フォロワー4000人とか聞くと「なんかすごい人なんだな」って思いませんか?

 

彼らのほとんどは、ツイッター内で多人数で「グループ」を陰ながら作ってお互いにフォローし合う「相互フォロー」を行います。短期間でフォロワーをたくさん作って「私がフォロワーを1ヶ月で3000人増やした手法」など有料コンテンツを作って無知な方達へ販売し利益を作る。SNS承認欲求と金銭的な要素を組み合わせた何とも最近っぽいやり方ですね。

 

 本当に、偉業を成した方が書籍などで口を揃えていうのは「ある分野で成功していたからといって、他分野で成功するとは言えない」ですからね。あのスティーブ・ジョブズですら他分野の「セグウェイ」に投資して思いっきりこけてますから(笑)権威には気をつけましょう。

「彼が成功しているから、僕も成功する」なんて論理はどこかに捨ててしまいましょう。

 

 4.稀少性は「あと一つですよ!」って言われると欲しくなる心理

5.社会的証明は「行列ができていると、流行っている」と思う心理

6.好意は「好きな人が言ったら何でも正しく感じてしまう」という心理

 

 いずれもこの辺りは想像しやすいし、知っている方も多いと思うので割愛します(笑)

 

 ④詐欺師は、「詐欺をしているつもりではない」

最後に僕の個人的見解をお伝えします。

ここまで読んでくださったみなさんも感じていただけたかもしれませんが、上記の心理トリガーを引くテクニックは、別に詐欺師だけが使っているわけではないということです。多種多様な業界で働いている方々が自然と使っている常套手段でもあるわけです。

 

僕は「詐欺とは何か?」と聞かれたら

お金を出した後に「お金を出した本人が、払ったものへ価値を見出せなかった。その間には別の人の口車があった。」という状態なのかなと考えています。

 

メルカリやラクマなどで大勢の方が商品の売り買いをできる様になったこの時代に、特に罪の意識もなく「何となく」この心理トリガーを使っている場合もあるかもしれません。

 

この書籍は「詐欺に合わないための防御」であり「誰かにとって自分が詐欺師にならない様にするための警鐘本」と捉えると良いのかもしれません。

 

何にせよ学びの多い一冊ですので、ご興味のある方はぜひ。本が苦手な方は「音声コンテンツ」もあるのでそちらもオススメです。